文型は「動詞の意味」を決める
英語の文を読むとき、多くの学習者はまず「動詞の意味」を辞書で確認しようとします。
しかし実際には、動詞の意味は単独で決まるものではなく、どの文型で使われているかによって大きく制限されます。
言い換えれば、
「動詞の意味は文型で決まる」と言ってもよいのです。
同じ動詞であっても、
- 第1文型で使われているのか
- 第2文型で使われているのか
- 第3・第4・第5文型のどれなのか
によって、解釈の方向性そのものが変わります。
英語では、まず文型が定まり、
その文型に合う形で動詞の意味が確定します。
そのため、文型を無視して動詞だけを訳そうとすると、
意味が広がりすぎたり、日本語として不自然な訳になったり、
場合によっては根本的に誤った解釈に至ります。
特に注意すべきなのが、
第2文型・第4文型・第5文型です。
これらの文型をとる動詞は数は多くありませんが、
意味の分岐点になりやすく、誤訳を誘う典型ポイントでもあります。
文型を意識して読むということは、
「文の形」から先に動詞の意味の範囲を限定することです。
この視点を持つことで、英文は感覚ではなく、
構造に基づいて安定して読めるようになります。
文型の全体像
| 文型 | 形 | 核となる意味 | ポイント |
|---|---|---|---|
| 第1文型 | S V (M) | 存在・変化・移動 | 自動詞 |
| 第2文型 | S V C | S=C | Cは形容詞か名詞 |
| 第3文型 | S V O | SがOをVする | 他動詞 |
| 第4文型 | S V O1 O2 | O1にO2を与える | 授与動詞 |
| 第5文型 | S V O C | OがCする | 使役・知覚など |
この表は、英語の5つの文型を
「形」「核となる意味」「読み取るべきポイント」の3点から整理したものです。
まず注目すべきなのは、文型ごとに
文の意味の方向性があらかじめ決まっているという点です。
英文を読むときは、単語を順に訳すのではなく、
「この文はどの文型か」を最初に判断することで、
動詞の意味の取り方を大きく絞り込むことができます。
第1文型は、主語が存在する・変化する・移動するという
状態や動きを表す文型で、自動詞が中心になります。
ここでは「何をするか」よりも、
「どのような状態にあるか」「どこにあるか」が意味の核になります。
第2文型は、S=Cの関係を表す文型です。
主語と補語が同一の内容を指し、
動詞は「〜である」「〜のままである」「〜になる」「〜のように感じる」
といった意味の範囲に限定されます。
動詞の辞書的な意味よりも、
後ろに形容詞・名詞が来ているかどうかが判断材料になります。
第3文型は、SがOをVするという最も基本的な形で、
他動詞の標準的な用法です。
この文型自体は特定の意味を持たず、
動詞の意味は後続する前置詞句などによって補われます。
そのため、第3文型だけは「意味が決まらない文型」と言えます。
第4文型は、O1にO2を与えるという授与の関係を表します。
「人に物を」「相手に情報を」という構造が中心で、
動詞の意味も「与える」「伝える」「貸す」「頼む」などに限定されます。
第5文型は、OとCの間に主語―述語の関係がある文型です。
「OがCである」「OがCする」という構造を含み、
使役・知覚といった試験頻出の文型です。
この文型を見抜けるかどうかが、
英文解釈の正確さを大きく左右します。
このように、文型は単なる文の形ではなく、
動詞の意味を決定・制御する枠組みとして機能しています。
最後に強調しておきたいのは、
第2文型・第4文型・第5文型をとる基本動詞は暗記すべきであるという点です。
これらの文型は、文の意味を大きく左右する一方で、
使われる動詞の数自体はそれほど多くありません。
逆に言えば、よく出る動詞はほぼ決まっているということです。
第1文型や第3文型は、文脈や前置詞によって意味を補うことができますが、
第2・第4・第5文型では、
「その動詞がどの文型をとるか」を知らなければ、
正確な解釈にたどり着くことはできません。
したがって、これらの文型については、
感覚で処理しようとせず、
「この動詞はこの文型をとる」という形で
基本動詞をセットで覚える必要があります。
文型を理解したうえで、
第2・第4・第5文型をとる代表的な動詞を暗記する。
この順序を守ることが、
英文解釈を安定させる最短ルートになります。



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