学校生活を振り返ると、誰もが必ず触れてきたのが「教科名」です。小学校では国語や算数、中学校では理科や社会、高校に入れば数学や英語がさらに細分化され、大学に進むと専門分野に分かれていきます。私たちにとって当たり前すぎる存在ですが、いざ英語で表そうとすると意外にとまどう人が多いのではないでしょうか。
「国語はJapaneseでいいの?」「道徳や生活科って何て言うの?」「世界史や政治経済は?」――。こうした科目名は、普段あまり英語で口にする機会がないため、知っているつもりで抜けがちです。ところが大学入試や資格試験の英作文では、「好きな科目について書け」「高校で学んだ科目の中から一つ選んで説明せよ」といった課題が出されることがあり、そのたびに正確な表現を知っているかどうかが大きな差になります。
紹介する小・中・高校の科目は、受験英語で頻出する基本的なボキャブラリーですし、大学の一般教養や専門科目についても、難関大では問われることがあるだけではなく、留学先や英語論文の中で必ず出会います。つまり「教科名の英単語」をしっかり押さえておくことは、受験勉強のためだけでなく、その後の学習やキャリアにおいても欠かせない土台なのです。
本記事では、小・中学校のなじみある科目から始め、高校での細分化された科目、さらに大学の一般教養・専門分野までを一つひとつ整理しました。抜けのない形で英単語を確認し、自信を持って「ちゃんと言える」ようにしていきましょう。
① 小・中学校(Elementary & Junior High School Subjects)
勉強が楽しかったあのころを思い出すと、小学校や中学校で学んだ科目はどれもなじみ深いものばかりです。国語、算数、理科、社会といった基幹科目はもちろん、音楽や図工、体育、家庭科など、日常生活に直結するものも多く、今振り返ると「学ぶ楽しさ」を一番純粋に味わえた時期かもしれません。
ところが、いざ英語で言おうとするとどうでしょう。「国語はJapaneseでいいの?」「道徳って英語で何と言う?」「体育のP.E.ってなに?」など、意外とあいまいなままで、ちゃんと覚えていない単語もあるのではないでしょうか。
特に「道徳(Moral Education)」のような日本特有の科目、あるいは「体育(Physical Education)」のように略して P.E. と呼ばれるものは、学校の外で聞き慣れる機会が少ないため、つい後回しになりがちなので、抜けのない知識として整理しておくことが大切です。
日本語 | 英語表現 | 補足 |
---|---|---|
国語 | Japanese | 小学校は Language Arts と表すこともあり |
算数・数学 | Mathematics / Math | 小学校=算数/中学校=数学 英語の表現は同じ |
理科 | Science | |
社会 | Social Studies | |
英語 | English | 小学校は「外国語活動 Foreign Language Activities」 |
音楽 | Music | |
図工(小学校) / 美術(中学校) | Arts and Crafts / Art | 小学校は“Arts and Crafts”が自然 |
技術・家庭 | Technology and Home Economics | |
体育 | Physical Education (P.E.) | 中学校は保健が付くことが多い |
道徳 | Moral Education | |
生活(小学校) | Living Environment Studies |
② 高校(High School Subjects)
高校に入ると、教科は一気に細分化されます。国語は現代文・古典・漢文に分かれ、数学はI・II・III・A・Bとレベルごとに展開、理科も物理・化学・生物・地学に分かれて学習します。社会も、日本史・世界史・地理に加え、公民分野の政治経済や倫理など、科目名だけでもかなりの数に増えていきます。
その一方で、模試や英語の語彙テスト、さらには入試の自由英作文などで実際に問われるのは、その中でも代表的な科目が中心です。「あなたの得意科目を英語で書きなさい」「好きな科目を理由とともに説明しなさい」といった設問では、World History, Japanese History, Geography, Physics, Chemistry, Biology, Mathematics, English といった定番の科目を答えることが一般的です。
ところが、模試などの結果を見ていると、これら基本的な単語の正答率は意外と高くありません。特に正確に書けない学生が多い印象です。
だからこそ、早い段階で「試験に出やすい主要科目の英単語」だけでもしっかり押さえておくことが重要です。本記事では、すべての細分化された科目を網羅するのではなく、入試や模試で実際によく使われるものに絞って一覧化しました。これを先に覚えてしまえば、自己紹介や志望理由書、自由英作文で困ることはぐっと減るはずです。
日本語 | 英語表現 | 例・備考 |
---|---|---|
現代文 古文 漢文 | Modern Japanese Classical Japanese Classical Chinese | |
数学 | Mathematics | |
物理 化学 生物 地学 | Physics Chemistry Biology Earth Science | Geologyは「地質学」 |
世界史 日本史 地理 政治経済 倫理 | World History Japanese History Geography Politics and Economics Ethics | 新課程の「公共」は Public とも |
外国語(英語) | Foreign Languages(English) | 仏独中西など:French, German, Chinese, Spanish |
保健体育 | Health and Physical Education |
調べてみると、あまりの科目の多さに驚いたので、以下の記事にまとめてみました。

③ 大学(University Subjects)
大学に入ると、学ぶ科目は一段と専門的になります。一般教養としての英語や統計学、心理学、哲学といった幅広い科目に加え、法学・経済学・工学・医学など、自分の専攻に応じて専門分野を深く掘り下げていきます。
こうした「大学の科目名」は、入試問題の四択選択肢として登場することも少なくありませんし、自由英作文や小論文では「私は経済学を専攻したい」「心理学に興味がある」といった形で、自分の進路や学びたい分野を英語で表現する場面が必ず出てきます。
さらに、実際に大学へ進学すれば、授業のシラバス(履修要項)や講義名、参考文献などは当然英語で書かれていることが多く、最低限の科目名を正しく理解していないと学習がスムーズに進みません。加えて、専攻内容そのものを英語で説明できることは、海外留学や将来の研究・就職活動にも直結する重要な力になります。
そこで本記事では、一般教養科目と主要な専門分野に分けて、大学でよく目にする科目名を整理しました。受験段階の知識としてはもちろん、入学後の学びに備える意味でも、「英語でちゃんと言える」ようにしておきましょう。
一般教養(General Education / Liberal Arts)
日本語 | 英語表現 | 補足 |
---|---|---|
英語 | English | |
第二外国語 | Second Foreign Language | French, German, Chinese, Spanish など |
哲学 | Philosophy | |
心理学 | Psychology | |
社会学 | Sociology | |
歴史学 | History | |
経済学入門 | Introduction to Economics | |
統計学 | Statistics | |
情報リテラシー | Information Literacy / Computer Science (Intro) | |
体育 | Physical Education |
専門分野(Majors / Specialized Subjects)
日本語 | 英語表現 | 備考 |
---|---|---|
法学 | Law | |
政治学 | Political Science | |
経済学 | Economics | |
経営学 | Business Administration / Management | |
教育学 | Education | |
文学 | Literature | 英米文学=English Literature |
言語学 | Linguistics | |
国際関係学 | International Relations | |
理学 | Science | Physics, Chemistry, Biology などを含む |
工学 | Engineering | |
医学 | Medicine | |
薬学 | Pharmacy | |
農学 | Agriculture | |
建築学 | Architecture | |
情報学 | Information Science / Data Science | |
人類学 | Anthropology |
まとめ
学校で学ぶ科目は、私たちにとって当たり前の存在ですが、英語で表現しようとすると意外に迷いやすい分野です。小・中学校では Japanese / Math / Science / Social Studies / Music / P.E. といった基本的な科目が中心ですが、「道徳(Moral Education)」「生活科(Life Environmental Studies)」のように日本独自の科目もあるため注意が必要です。
高校になると、国語・数学・理科・社会がさらに細分化され、World History, Japanese History, Geography, Physics, Chemistry, Biology など代表的な科目が英作文や模試の選択肢に登場します。全てを網羅する必要はありませんが、入試に出やすいものを早めに整理しておくと安心です。
大学では、English, Philosophy, Psychology, Economics, Law, Engineering, Medicine, Anthropology など、一般教養から専門分野まで幅広く学びます。四択問題や自由英作文で問われるだけでなく、実際に進学してからシラバスや授業名で必ず出会う語彙でもあります。
👉 受験生にとって「教科名の英単語」は、基礎的でありながら得点差がつきやすい部分です。この記事でまとめた一覧を参考に、日常の勉強や英作文練習の中で繰り返し使い、「ちゃんと言える」状態を目指しましょう。

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