英語を正しく読むためには、単語の意味だけを追うのでは不十分です。
「この語が文の中でどんな役割をしているのか」を見抜けるようになることが大切です。
そのために必要なのが、次の4つの理解です。
- 文の要素
- 品詞
- 節と句
- 文型
これらをきちんと理解しておくと、英文の構造が見えやすくなり、読解だけでなく文法問題や英作文にも強くなります。
1. まず押さえたい「文の要素」
英語の文を読むときは、まずそれぞれの語句がどの役割をしているかを見る必要があります。代表的な記号は次の通りです。
主語(S)
「〜は」「〜が」と訳すことが多い要素です。
文の中心となる存在を表します。
述語動詞(V)
文の核になる動詞です。
英語では、この動詞がどんな文型をとるかによって意味や構造が大きく決まります。
目的語(O)
「〜を」と訳すことが多い要素です。
ただし、文によっては「〜に」「〜と」などの形で訳されることもあります。
補語(C)
主語や目的語の状態・性質・立場などを表します。
- 第2文型では「S は C である」
- 第5文型では「O が C である」「O が C する」
という関係になります。
修飾語(M)
他の語句に説明を加える要素です。
時・場所・方法・理由などを表し、文に細かな情報を加えます。
ここでのポイント
英文を読むときは、ただ前から意味を追うのではなく、
- 何が S か
- どこが V か
- O や C があるか
- どこまでが M か
を意識して見ることが大切です。
これが、英文の構造を正確につかむ第一歩です。
2. 品詞を正しく理解する
英文の構造を読むためには、語の意味だけでなく、その語がどの品詞なのかを判断できるようにする必要があります。
動詞
動詞によって、どの文型をとれるかが決まります。
特に、第2文型・第4文型・第5文型をとれる動詞は重要です。
名詞
名詞は、ふつう次の位置に現れます。
- 主語(S)
- 目的語(O)
- 補語(C)
- 前置詞の目的語
- 同格
形容詞
形容詞は、主に次の2つの働きをします。
- 補語(C)になる
- 名詞を修飾する
副詞
副詞は、名詞以外を修飾します。
文の中では修飾語(M)になることが多いです。
前置詞
前置詞は、原則として名詞と結びついて句を作ります。
その句全体が修飾語となり、副詞句または形容詞句になります。
疑問詞
疑問詞は、後ろに S V を伴って節を作ることが多く、名詞節になることが多いです。
接続詞
接続詞も、後ろに S V を伴って節を作ります。
副詞節を導くことが多いです。
関係詞
関係詞は、後ろに S V を伴って節を作り、名詞を修飾します。
つまり、形容詞節を作ることが多いです。
ここでのポイント
読解では、「意味が分かる」だけでは不十分です。
「この語は名詞なのか、形容詞なのか、副詞なのか」を意識して見ることが、構造把握の精度を上げます。
3. 「節」と「句」を区別する
英語が読みにくいと感じる人の多くは、節と句のまとまりを意識できていません。
節
S V という文構造を含むかたまりです。
例
- 主節
- 従属節
- 関係詞節
- 疑問詞節
句
S V という文構造を含まないかたまりです。
例
- 前置詞句
- 不定詞句
- 動名詞句
- 分詞句
ここでのポイント
読解では、ただスラッシュで区切るだけでは不十分です。
大事なのは、
- どこからどこまでがひとかたまりか
- そのかたまりが文の中でどんな役割をしているか
を判断することです。
4. 文型を理解すると、英文の見え方が変わる
英語では、動詞ごとにとれる文型がある程度決まっています。
したがって、文型を理解すると、動詞の意味や文の構造が見えやすくなります。
特に大事なのは次の点です。
- ほとんどの動詞は第1文型か第3文型をとる
- だからこそ、第2文型・第4文型・第5文型をとる動詞を意識して覚えることが重要
- 文型が分かると、動詞の意味も推測しやすくなる
各文型の基本
第1文型 S V (M)
第1文型は、自動詞を中心とする文型です。
M には副詞や副詞句が来ます。
大まかな意味
- S が存在する
- S が変化する
- S が移動する
ポイント
自動詞のほとんどは第1文型になります。
また、自動詞は前置詞と結びついて使われることが多いため、前置詞まで含めて覚える必要があります。
例
- Does God exist?
神は存在しますか。 - I am here.
私はここにいます。 - This river flows into the ocean.
この川は海に流れ込みます。 - My smartphone fell to the floor.
私のスマホは床に落ちました。
第2文型 S V C
第2文型では、C に形容詞または名詞が来ます。
大まかな意味
- S は C である
- S は C のままである
- S は C になる
- S は C のように感じられる
頻出動詞
1. S は C である
- be
2. S は C のままである
- remain
- stay
- keep
3. S は C になる
- become
- turn
- go
- get
- grow
4. S は C のように感じられる
- seem
- appear
- look
- sound
- taste
- smell
- feel
ポイント
動詞の後ろに形容詞が来ている場合、第2文型である可能性が高いです。
特に「〜のままである」「〜になる」という意味を表す動詞は、読解でも頻出です。
例
- Their decision appears quite rational.
彼らの決定はかなり合理的に見えます。 - The book remains a classic in literature.
その本は文学の古典であり続けています。 - The computer seems unusually slow today.
そのコンピュータは今日、異常に遅いようです。
第3文型 S V O
第3文型は、他動詞を用いる最も基本的な文型です。
大まかな意味
- S は O を V する
ポイント
第3文型そのものには、第1文型や第2文型ほどはっきりした共通意味はありません。
ただし、動詞の後ろに前置詞が続く形では、意味の方向性が見えやすくなります。
よくある形
- V + A to B
A を B に向ける・移す・当てはめる - V + A for B
A を B に向ける・交換する・理由として評価する - V + A on B
A を B にくっつける - V + A as B
A を B だとみなす - V + A with B
A に B を付ける・A と B を比較する - V + A from B
B から A を切り離す・取り出す - V + A into B
A を B の中に入れる・A を B に変える - V + A of B
A から B を取り除く・A に B を知らせる
例
- She handed the key to me.
彼女は私にその鍵を手渡しました。 - The teacher explained the rule to the students.
先生はその規則を生徒たちに説明しました。 - We regard him as a genius.
私たちは彼を天才だとみなしています。 - She filled the bottle with water.
彼女はそのびんを水で満たしました。 - He removed the stain from the shirt.
彼はそのシャツからしみを取り除きました。 - The magician turned the handkerchief into a bird.
その手品師はハンカチを鳥に変えました。 - The lawyer informed her of the risk.
その弁護士は彼女にその危険を知らせました。
第4文型 S V O1 O2
第4文型は、「人に物を与える」というやり取りを表す文型です。
大まかな意味
- S は O1 に O2 を与える
頻出動詞
- ask
- give
- send
- lend
- show
- do
- wish
- save
- cost
- owe
- spare
例
- She asked me a difficult question.
彼女は私に難しい質問をしました。 - My uncle gave me this watch.
叔父は私にこの時計をくれました。 - This medicine will do you good.
この薬はあなたのためになるでしょう。 - The mistake cost him his job.
そのミスのせいで彼は職を失いました。 - Can you spare me a few minutes?
少しお時間をいただけますか。
ポイント
第4文型は、「O1 が受け手」「O2 が与えられるもの」という形で理解すると整理しやすくなります。
第5文型 S V O C
第5文型は、英語の文型の中でも特に重要です。
O と C の間に「主語と述語」のような関係があるのが特徴です。
つまり、
- O が C である
- O が C する
という関係が成り立ちます。
1. O = C パターン
大まかな意味
- O が C であると考える
- O を C のままにしておく
- O を C とする
代表的な動詞
- think
- consider
- believe
- find
- keep
- leave
- paint
- call
- name
- elect
- appoint
例
- We consider him honest.
私たちは彼が正直だと考えています。 - I found the room empty.
私はその部屋が空だと分かりました。 - Keep the door open.
そのドアを開けたままにしておきなさい。 - They called him a genius.
彼らは彼を天才だと呼びました。 - The company appointed her manager.
その会社は彼女を部長に任命しました。
2. C = to V パターン
この形では、「O が to V するように V する」という意味になります。
代表的なグループ
O に C するよう働きかける
- ask
- tell
- order
- advise
- persuade
- encourage
- require
O に C してほしい
- want
- would like
- expect
O が C する原因となる
- allow
- enable
- cause
O に C を無理やりさせる
- force
- oblige
- compel
例
- She asked me to help her.
彼女は私に手伝ってくれるよう頼みました。 - He told me to wait outside.
彼は私に外で待つように言いました。 - I want you to be careful.
あなたに注意してほしいです。 - This app enables users to share photos easily.
このアプリは、利用者が簡単に写真を共有できるようにします。 - They forced him to sign the paper.
彼らは彼に無理やりその書類に署名させました。
3. 使役動詞
使役動詞では、C に動詞の原形や過去分詞、現在分詞が来ることがあります。
make
- make O V
O に V させる
例
- His parents made him clean his room.
両親は彼に部屋を掃除させました。 - He was made to apologize.
彼は謝らされました。
let
- let O V
O に V させてあげる、O に V させておく
例
- My father let me use his car.
父は私に自分の車を使わせてくれました。 - Please let me explain.
どうか私に説明させてください。
have
- have O V
O に V してもらう - have O Vpp
O を V してもらう / O を V される / O を V した状態にしておく - have O Ving
O が V している状態にしておく
例
- I had my brother carry the box.
私は兄にその箱を運んでもらいました。 - I had my hair cut yesterday.
私は昨日、髪を切ってもらいました。 - He had his bike stolen.
彼は自転車を盗まれました。 - She had the baby sleeping in her arms.
彼女は赤ん坊を腕の中で眠らせていました。
4. 知覚動詞
知覚動詞では、「O が C するのを知覚する」という意味になります。
主な動詞
- see
- watch
- feel
- listen to
- hear
- notice
C の形
- 動詞の原形
O が C するのを… - 現在分詞
O が C しているのを… - 過去分詞
O が C されるのを…
例
- I saw him cross the street.
私は彼が通りを渡るのを見ました。 - I saw him crossing the street.
私は彼が通りを渡っているところを見ました。 - I heard my name called.
私は自分の名前が呼ばれるのを聞きました。
受け身の形
知覚動詞が受け身になると、原形不定詞は to不定詞になります。
- He was seen to cross the street.
- She was heard to sing in the next room.
この形は入試でもよく問われます。
まとめ
英文を正しく読むためには、単語の意味だけでなく、次の4点を意識することが重要です。
- 文の要素を見抜く
- 品詞を判断する
- 節と句のまとまりをつかむ
- 文型から構造を読む
特に、文型は動詞の意味と構造を結びつける重要な手がかりです。
多くの動詞は第1文型か第3文型をとる一方で、第2文型・第4文型・第5文型をとる動詞は、読解でも文法でも差がつきやすいポイントになります。
英語を読むときは、ただ前から訳すのではなく、
「この語は何の品詞か」
「このまとまりは句か節か」
「この動詞は何文型か」
と考えながら読む習慣をつけていくことが大切です。
それが、正確な読解力につながります。
-
著書・教材
英語構文課題2 (英語の語法と挿入)
-
英語の知識と理解


【英文法】他動詞と自動詞
-
英語の知識と理解


【英文法】使役動詞haveとgetについて
-
英語の知識と理解


【英文法】使役動詞letについて
-
英語の知識と理解


【英文法】使役動詞makeについて
-
英語の知識と理解


【英文法】第5文型について
-
英語の知識と理解


【英文法】第4文型について
-
英語の知識と理解


【英文法】第2文型について
-
英語の知識と理解


【英文法】第1文型について
-
英語の知識と理解


【英文法】文型の全体像について
-
英語の知識と理解


【英文法】文の要素・品詞・句と節 について
-
著書・教材


【演習問題】他動詞と自動詞の演習問題1








コメント